ことばえらび 

読んだ本 聞いた言葉 忘れられない事

2023-01-01から1年間の記事一覧

帰る場所

ひとりぼっちで生きていると なんで生きていなきゃいけないのかわからなくなる時がある 帰る場所がない人は 失うものもないし 生に固執する意味があまりない 嬉しかったことも、 悲しかったことも、 誰か心の通った人と共有できるからこそ意味が生まれる ひ…

人間だもの

人間は感情で生きている。 理屈っぽい人だって、理屈だけで生きているわけではない。 サイコロのように、1/6の確率でどれかの目が出るわけではない。 多くの人間は、自分が優遇されていない立場の時には 自分は優遇される価値があるはずなのに、と思うか 他…

タイムスリップ

特別お題「わたしがブログを書く理由」 文や本を読む意味はは他人の価値観に触れることだと思うのだが、 他人の書いた文に限った話ではない。 数年前、引越しの時に大学に入りたての18の時に書いた哲学のレポートが発掘された。 当時の自分は自由で、夢想家…

にんげんこわい

人が好きなのに、人が怖い。 何を考えているのかよくわからない時があるからだ。男性は特に。 普段どちらかというと、他人の感情が言葉や態度、視線、雰囲気などの端々から嫌というほど感じられて、 むしろ自分の感情がよくわからず置いてけぼりになることの…

ジヴェルニーの食卓 原田マハ

人が人に抱く感情には色々ある。 愛情、友情、尊敬、信頼、親心、下心、、、 心情を表す言葉には色々なものがあるけれど、 同じ言葉でも色々な意味を包含している時もあるような気がするし、 同じ言葉でもいつも完全に同じ心情を表してはいないと思う。 相手…

罪悪感と孤独

子供の頃から、なぜか罪悪感を感じて生きてきた。 別に、何か大きな罪を犯したわけではない。 ただただ、生きていることを赦して欲しかった。 小さい頃から、何か浮いている、馴染めない感覚をずっと持ち続けてきた。 なんでみんなと同じようになれないんだ…

楽園のカンヴァス 原田マハ

本の表紙絵にもなっている、アンリ・ルソーの『夢』 見れば見るほど引き込まれる 本当に、森に連れて行かれるんじゃないかと言う不思議な感覚になる 2x3メートルの大きさでなんて見てしまったら恐ろしくて夜眠れなくなりそうだ。 読んでいる途中から、森見…

たゆたえども沈まず 原田マハ

ゴッホ兄弟は脆い。 特に兄のフィンセントは本当に脆い。 感受性が豊かで、世の中の多くの人と違う世界の見え方をしていたからこそ、 彼の描く絵は意味があるのだろうけれど、 どこへいっても、苦しくなる彼の姿は、 小説で読んでいるだけでも苦しい。 自分…

傑作はまだ 瀬尾まいこ

他人の気持ちがわかるなんて思ったら大間違いだ。とたまに思う。 世の中のほとんどの人が同じことを感じであろう状況や言葉も確かに世の中にはある。 でも、多くの場合は、人は自分の過去の経験や自分がどう思うだろうかという予測によってしか、他人の気持…

そして、バトンは渡された 瀬尾まいこ

どんな本でも、誰がいつ読んだかによって感じることは全くことなる。 同じ人であっても、高校生の時に読んだのと、働き始めて読んだのと、30を目前にして読んだのでは全然違うことを感じるだろう。 無論、結婚したり、子供が生まれたり、その子供が巣立って…

発想の転換

お題「始めるVS続ける 得意なのはどっち?」 多くの日本人にとって、 『継続は力なり』という諺はある種呪いとして作用しているように思う。 継続することが正義で、続けられず途中で方向転換することは恥ずべきことであると、 小さい時から我々は刷り込まれ…

美しき愚かものたちのタブロー 原田マハ

絵画はよくわからない。 何がすごいのか、全然わからない。 でもなんとなくゴッホのアルル星降る夜や、モネの睡蓮には惹きつけられる。 そのぐらいの無知な若者が読んでも心揺すぶられ、 国立西洋美術館や、オランジェリー美術館、オルセー美術館(アルルの…

期待に応えたい 期待を超えたい そして褒めてもらいたい

’期待に応えたい 期待を超えたい そして褒めてもらいたい’ 大泉洋さんがことあるごとにインタビューでこう話している。 誰でも大なり小なり承認欲求というものはあると思う。 テレビで見ている限り、彼は承認欲求は強そうに見える。 自分自身に自信はそこま…

大人になる?

よく「大人になって〇〇した」みたいな言われ方をする。 大概、大人になって聞き分けが良くなったり、余裕が出てきたり、懐が広くなったり、 成長したよね、みたいなニュアンスで語られることが多いと思う。 しかし果たして大人になったら本当に成長するのか…

ことり 小川洋子

小川洋子さんといえば、博士の愛した数式が一番はじめに挙がると思う。 が、私には本作の方が心に染みを残した。 ことりの小父さんは、小鳥と通じ合っている兄を支えて生きている。 兄は、小鳥の世界に生きているから、ある意味いい。 浮世離れしているけれ…

SNSはやらない。Twitterとか、インスタとか。 なぜって、気持ちが辛くなるから。 友達とか、フォロワーが何人いて、記事をあげて何人が反応してくれるか、気になって 日に何回もSNSにアクセスしてしまうし、 いかに面白いこと、オリジナリティのあることを書…

グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇

(太宰治の小説の話ではなく、それを元にした映画の話です。) 太宰治の未完の小説が元になっている。と知った時、 なるほど、それでか、と思った。 全然だめだめなんだけど、どこか憎めなくて、母性本能をくすぐるところがあって、 女性が自然と寄ってくる…

医者になってよかったこと 

医者になってよかったこと。 綺麗事を言って生きていけること、だと思う。 世の中には多分、理不尽で、無情で、 ’そんな綺麗事言ってんじゃねーよ!!’ と言いたくなることがたくさん、たくさんあるのだと思う。 医者として生きている限り、 患者さんのこと…