ことばえらび 

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プラダを着た悪魔の感想②

アンディがあのままランウェイにいたら、

ミランダと同じようにひとりぼっちになっていただろう 

だからアンディがここにいてはいけないと気がつけたのは幸いだった。

 

ミランダはミランダで可哀想なところもある。

彼女は仕事に邁進して全てを手に入れてきたけれど

幸せそうには見えない。

ナイジェルを裏切った時にみんなが私に憧れる、みんな私みたいになりたいのよ、

と言ったのは、そう思ってないとやっていられないというようにも聞こえた。

ミランダはファッションの悪魔に魂を売ってしまったのだろう。

だからもう普通の人には戻りたくても戻ることができない。

 

アンディが突然消えて、ミランダとしては怒ってもいい事態だが

(普段はミランダに非があるが、今回はアンディにも非がある)

怒ってはいない。

あなたはそう生きるのね、頑張りなさい と言ってるような感じ。

ミランダもミランダで、自分の生き方には完全に満足はしていなさそうだ。

 

設定は違えど、恐ろしい魔女が治める国に少女が迷い込んで闘ってという話とか、千と千尋の神隠しと似たような話な気もする。

でもそういうファンタジーよりも現実に近い設定だからこそ、

ミランダのパワハラ上司っぷりとか、アンディが突然辞める感じが納得できなかったのだ多分。