本・映画
人が人に抱く感情には色々ある。 愛情、友情、尊敬、信頼、親心、下心、、、 心情を表す言葉には色々なものがあるけれど、 同じ言葉でも色々な意味を包含している時もあるような気がするし、 同じ言葉でもいつも完全に同じ心情を表してはいないと思う。 相手…
本の表紙絵にもなっている、アンリ・ルソーの『夢』 見れば見るほど引き込まれる 本当に、森に連れて行かれるんじゃないかと言う不思議な感覚になる 2x3メートルの大きさでなんて見てしまったら恐ろしくて夜眠れなくなりそうだ。 読んでいる途中から、森見…
ゴッホ兄弟は脆い。 特に兄のフィンセントは本当に脆い。 感受性が豊かで、世の中の多くの人と違う世界の見え方をしていたからこそ、 彼の描く絵は意味があるのだろうけれど、 どこへいっても、苦しくなる彼の姿は、 小説で読んでいるだけでも苦しい。 自分…
他人の気持ちがわかるなんて思ったら大間違いだ。とたまに思う。 世の中のほとんどの人が同じことを感じであろう状況や言葉も確かに世の中にはある。 でも、多くの場合は、人は自分の過去の経験や自分がどう思うだろうかという予測によってしか、他人の気持…
どんな本でも、誰がいつ読んだかによって感じることは全くことなる。 同じ人であっても、高校生の時に読んだのと、働き始めて読んだのと、30を目前にして読んだのでは全然違うことを感じるだろう。 無論、結婚したり、子供が生まれたり、その子供が巣立って…
絵画はよくわからない。 何がすごいのか、全然わからない。 でもなんとなくゴッホのアルル星降る夜や、モネの睡蓮には惹きつけられる。 そのぐらいの無知な若者が読んでも心揺すぶられ、 国立西洋美術館や、オランジェリー美術館、オルセー美術館(アルルの…
小川洋子さんといえば、博士の愛した数式が一番はじめに挙がると思う。 が、私には本作の方が心に染みを残した。 ことりの小父さんは、小鳥と通じ合っている兄を支えて生きている。 兄は、小鳥の世界に生きているから、ある意味いい。 浮世離れしているけれ…
(太宰治の小説の話ではなく、それを元にした映画の話です。) 太宰治の未完の小説が元になっている。と知った時、 なるほど、それでか、と思った。 全然だめだめなんだけど、どこか憎めなくて、母性本能をくすぐるところがあって、 女性が自然と寄ってくる…
母と娘とは、特別な関係だ。 言ってしまえば、母が特別なのだ。 母なる大地、母体、分母、聖母 色々母のつく単語はある。 共通しているのは、何か大きな存在で、 受け止めてくれそうな懐の深そうな感じがする 母のイメージに『受容』があるのだと思う。 赤ん…
陣内は周りの人を自分のペースに巻き込む。 しかし結果的にそれがいい方向へ向かう、不思議な力を持っている。 別に人のために何かしているわけでもなさそうなのに(仕事の時は違うのかもしれないけど)結果的に誰かを助けることになっている マイクロスパイ…
夢を追いかける人はある程度周りの人を巻き込むものだ。 よく言えば恐れ知らずで勇猛果敢だけど、 悪く言えば自分勝手なところがあったり、自分中心なところがあったり。 ただ、そういう人でないと他の多くの人が成し得ないようなことはできないだろうし、 …
職場に正義感のすごく強い人がいる。 正義感が強いだけならいいのだが、 自分がいつ何時でも絶対正しいと信じて疑わないもんだから、 警察みたいに人のあらを探して糾弾する。 自分がやり玉にあげられるのも嫌だし、他の人が言われてるのをみるのも辛い。 し…
自然科学系の大学と大学院出の作者らしい、理系の知識がちりばめられた短編集。 表題作の「月まで三キロ」が多分一番有名で、人気もあるのだろうが 個人的には星六花が印象に一番残っている。 植物も人も、生殖のために異性の気をひきつけるために着飾って美…