陣内は周りの人を自分のペースに巻き込む。
しかし結果的にそれがいい方向へ向かう、不思議な力を持っている。
別に人のために何かしているわけでもなさそうなのに(仕事の時は違うのかもしれないけど)結果的に誰かを助けることになっている
マイクロスパイアンサンブルにもそんな場面があったような気がした。
永瀬は目が見えないのだが、誰よりも真実が見えている。
五感が研ぎ澄まされていると言ってもいいかもしれない。
彼は目がみえないために特別扱いされることを良しとは思っていないが、
特別扱いされることに慣れてもいる。
陣内は注目の的になりたがるし、自分が世界の中心になりたがるし
自意識過剰なところが多々見受けられるが
陣内が注目の的になることは作中ではない。
(陣内の自意識過剰が事件の発端になることは多いが)
永瀬は注目されようとはしていないにも関わらず、目が見えないことを知られると意図せずして注目の的になってしまう
陣内が着ぐるみの頭だけ脱いで永瀬の横に座って周りの注目を集めた時、
陣内は自分が注目されていると思い、
着ぐるみに気づいていない永瀬が、いつも通り周りの人は永瀬に注目していると思っている場面がなんとも言えずコミカルで面白かった
また読み返したら新たな発見のありそうな一冊