ことばえらび 

読んだ本 聞いた言葉 忘れられない事

1984 ジョージ・オーウェル

職場に正義感のすごく強い人がいる。

正義感が強いだけならいいのだが、

自分がいつ何時でも絶対正しいと信じて疑わないもんだから、

警察みたいに人のあらを探して糾弾する。

自分がやり玉にあげられるのも嫌だし、他の人が言われてるのをみるのも辛い。

しかも彼らの厄介なところは悪気が全くないところで、

懲らしめてやろうとか嫌がらせをしようという魂胆ではないから 

「価値観が違うだけの話で正しいか間違っているかという話でない」

「こちらにはこちらの事情というものがある。あなたに決めつけられるいわれはない」

と言っても理解してもらえない。

「そうですね、あなたが正しいですね。」と言われないと彼らは納得しない。

世の中には絶対的に正しいとは限らないことがある、

ということを大人になっても理解できない人も時折いるということだ。

 

関係はないのだが、正義感押し付け人間に悩まされると1984を思い出す。

監視されている気がしてつねにびくびくしなければならないのが思想警察を思い出させるのかもしれない。

 

1984を読んだときは何とも言えないリアリティを感じた。

決して他人事ではないような。

監視社会、権力による隠蔽と世論の誘導、洗脳 

もちろん物語の中のような極端な世界ではないけれど、

本当に私たちは自由なのか。疑問を感じた。