’期待に応えたい 期待を超えたい そして褒めてもらいたい’
大泉洋さんがことあるごとにインタビューでこう話している。
誰でも大なり小なり承認欲求というものはあると思う。
テレビで見ている限り、彼は承認欲求は強そうに見える。
自分自身に自信はそこまでなくて、他者からの評価で自分を形作っているような印象。
結婚された時も
’こんな自分と一生一緒にいてくれる人はこの人くらいなんじゃないかと思った’
とコメントされていたり
撮影現場の雰囲気が良くなるように場をほぐす発言をされたり、
サービス精神が旺盛、とも言えるけれど、
彼は相手の表情からいろんな感情を読み取って悩んでしまうタイプなんじゃないかと邪推してしまう。
若い頃の映像では駄々をこねる弟みたいな印象もあって今の印象とは相反するところもあり不思議だけれど。
期待に応え続けられる人はすごいけれど、
そのためには大きな犠牲を払っていたりする。
頑張って頑張って、限界まで頑張って、結果を残したことがある人は、
悪い意味で努力のリミッターが外れてしまって、頑張りすぎてしまうことがある。
例えば、毎日15時間勉強して、志望校に合格してしまったりすると、
頑張るというのは、限界まで頑張るってことなんだ、と自分で思ってしまう。
受験の前から完璧主義の傾向はあったんだろうけど、より強固になる。
褒められ、優等生として接されるうちに、
知らず知らずのうちに、自分の中での合格点が高くなっていて、
及第点に到達しているうちはいいけれど、
到達できなくなってくるとものすごい自己嫌悪に陥る。
全か無か思考とか、解釈の歪みとか、色々なものが重なった結果ではあるのだけど、
期待に応えたい、っていうのは厄介な感情だなとも思う。
大泉さんのエッセイを読むと、
締切に間に合わなかった言い訳が内容の回がある。
書こうと思ったんだけど、東京のご飯が美味しすぎて行列のできるラーメン屋に並んだり事務所の副社長と夕食に行っていたら〆切過ぎちゃった。
みたいなしょうもない言い訳。
そのくらいの自分に対する甘えもあったほうがいいのかもしれない。